コレドウ
組織開発

「AIが会社みたいに働いてすごい」の正体は、業務設計の不足かもしれない

・曽良 竜太

「AIエージェントが何体も動いて、会社みたいになっている」みたいな記事や投稿をたくさん読んで、「なにそれすごそう、かっこいい」と思っていました。自分もそういう状態を作りたくて、毎日AIを触り、いろんな業務に組み込んでみました。

でも、全然そうならない。AIの会社をやっているくせに全然使いこなせていないのかも…と悩んでいました。

もちろん、いろんなものは自動化されていきます。議事録は自動でまとまる。提案書も作れる。メールも送る。請求まわりも自動化される。日常業務のいろんな部分が、少しずつシステム化されていく。でも、画面の中でエージェントが何体も常時稼働して、会社みたいに働いている感じには全くならない。

最近、エージェントをぶん回す系の投稿を見て、わかってきたことがあります。

「AIエージェントが常に動いていてすごい」と見える状態は、もしかすると、業務がシステム化できないから全部丸投げして、それっぽく動くような状態を作っているだけなのかもしれない。本来なら固定できる判断軸や処理手順を、毎回LLMに考えさせている。だからトークンを大量に使うし、ずっとAIが働いているように見える。

僕は、AIに毎回仕事を振るのではなく、AIを使って業務をシステム化しています。入力はどこから来るのか、何を判定するのか、どこで分岐するのか、どこに保存するのか、次に何を起こすのか。それを決めて、業務フローの中にAIを組み込む。

そうすると、AIが働いている感はあまり出ません。働いているのは普通のプログラムで、AIはたまにしか登場しない。ただ、業務は自動化されていく。

エージェントぶん回し系は、AI活用が進んでいるというより、業務設計の不足をLLMの推論量で埋めているだけ、という側面があるのではないか。そこをブラックボックスにしてはいけないな、と思いました。